全体会趣旨文
「人と人がともにあること」。それは、社会的存在としての人間の根幹にかかわるもので、それ抜きでは社会は成り立ちません。そして、JYCフォーラムが提唱している「若者協同実践」の核に据えてきたのも、「若者とともにある」という基本的前提です。しかし、この間のコロナ禍により、 「人と人がともにあること」が感染拡大のリスクとして捉えられるようになり、再考が迫られる場面が多くなってきました。この実践交流会も、全国各地の実践者が同じ場所に集まり、相互に実践を交流し合うなかで、新たな気づきや明日への活力を受け取ってきました。しかし、昨年の実践交流会は、まさに「集まる」ということが難しい状況に晒され、実行委員会の開催も難しくなることで、断念を余儀なくされてしまいました。ただ、「危機は希望の源泉」という側面もあります。(中略)
オンライン上という制約もあるため、登壇者同士の相互のやり取り・議論は行なわず、リレートークの形式でみなさんに「投げかける」だけにとどまってしまいますが、ここで提起された問題について、午後の分科会や各自が日々活動されている現場でじっくり考え、対話・交流を進めていただければと思っています。
登壇者紹介
扶蘓 文重さん
ワーカーズコープ東京三多摩山梨事業本部
「職種」より、自分らしく働ける環境や「働き方」を求めて、2002年ワーカーズコープに入団。高齢者ケア、障がい者の生活介護事業、生活困窮者自立支援事業等を経て、2012年から事業推進本部で若者・生活困窮者等の自立支援事業分野を担当。2019年より東京三多摩山梨事業本部事務局長、2021年より同本部長。都市でありながら自然が豊かで生産と消費が近い多摩地域の魅力を堪能中!
滝口 克典さん
よりみち文庫 共同代表
1973年生まれ。2001年より、山形市にて居場所づくりの市民活動にとりくむ。不登校支援NPO「フリースペースSORA」(2001-03年)代表、若者支援NPO「ぷらっとほーむ」(2003-2019年)共同代表を経て、現在、学びの場づくりNPO「よりみち文庫」共同代表。活動実践と並行して居場所づくりについての研究をも行っており、複数の大学等で講師をつとめる。
小池 達也さん
一般社団法人よだか総合研究所
1988年東京生まれ、岐阜県在住。コミュニティ・ユース・バンクmomo、東海若手起業塾に参画の後、西濃地域のローカルシンクタンク「よだか総合研究所」を立ち上げ、当事者の自治や子どもの権利に関する調査研究などの活動を展開する。2020年から全国の有志メンバーと共に「NPOのビジネス志向と倫理」についての読書会や研究会を開催する。2020年から各地のNPO支援者と「ふりかえり評価」を開発中。
山本 耕平さん
JYC協同代表/全体会コーディネーター